恵比寿日和
2025.07.06
天気:晴れ
気温:28度
暑い。
今年も酷暑がやってまいりましたね。夕方足を運びました。夕日にたなびく草地をみて心がとろけそうですが、暑くて体もとろけてしまいそう。
入口の様子がこちら。オギとヨシが混じって育つサクラソウ自生地は草丈が2mは優に超えてしまい、散策路もまさに藪の中。潔く進みます。
ツル植物を何種類か。こちらはシオデ(雄株)。花被片が反り返り、雄しべが突き出す様子が線香花火のよう。
コバノカモメヅル。ワイン色の花が咲いています。
キレハノブドウ。切れ込みが深いのでそのような名称ですが、ノブドウとの区別ははっきりとされてないようです。
ウマノスズクサ!果実が馬の首につける鈴に似ていることから命名されたようですが、葉っぱも縦に長く、基部の両脇は耳のような形。葉っぱこそ馬みたい。食虫植物なのもあってか、花をまじまじみてると小さなお化けのような、ろくろ首のような...。
そうこうしているうちに草地の奥の方まで。そこであっと声が出てしまいました。あの鮮やかな橙色は...。
ノカンゾウです。一日花のノカンゾウは咲いたその日の終わりには枯れてしまいます。今日見た花は明日は見られないと思うと...。
ノカンゾウの隣で咲き始めていたのはシロバナサクラタデ。雌雄異株で、今回見つけたのは雄しべの方が長い雄花。雌株は雄株と比べて少ないようなので、今後見つけられれば。
もっさもさの草の中。明るいところにも暗いところにも自分の場所を見つけて元気に育つ植物たち。力強いですね。
R.T.
2025.06.08
天気:曇り
気温:28度
ムシっとし始めてきました。ここ最近よく雨が降っていますし、まだ梅雨入りしてい
ないようですが、気分は梅雨です。
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最初に草地の全景をとるようにしているのですが、行くたびに前回と比べてボリュー
ムが一段と増した、と思います。今日もそうでした。
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足を踏み入れてすぐ目に飛び込んできたのはノカラマツ。春先から数か月生長の様子
を見続けてきたので感慨深いです...。あっさりとした黄色の花がたわわに咲きます。
こちらも楽しみにしていました。
開出毛と呼ばれる直立した毛が多く見られたことからノジトラノオと判断しました。
葉も細かな鋸歯があり、細身であることからも一致します(よく似たオカトラノオは
茎の毛がまばらに生える程度で葉の基部がはっきりと赤いなど違いがあります)。
ノビルも艶のあるムカゴの間から突き出すようにして花を咲かせています。
前回紹介したヤブジラミは種子がなっていました。不名誉にもこの種子が衣服などに
くっつくことからシラミに例えられてしまったのです...。
トキワハゼ。小さくて見えづらくごめんなさい。
4月に紹介したムラサキサギゴケとよく似ますが、①花が白っぽくて小さく、②花の
上唇の切れ込みが浅く、③匍匐茎を出さないという違いがあります。
クマツヅラが散策路の真ん中で通せんぼでもしたいかのように咲いていました。
踏まぬよう、しっかりまたいであげました。
今日はいつもと比べると少し発見が少なかったような。きっといろんな変化を見落と
しているに違いありません。それでも今日のノカラマツのようにじっくりその様子を
見届けられたと思える植物がでてきました。観察し続けることの意味と素敵さを実感
しています。
R.T.
2025.05.17
天気:雨
気温:20度
小雨がパラパラ降る中行ってきました。程よく気持ちは良いですが、カメラを壊さぬ
ように腕や服で傘をつくって進みます。
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グングン伸びていたノカラマツが花芽を作り始めました。
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長い葉の基部から短い葉茎を分岐させたこちらはトモエソウ。茎に4稜あることと葉
裏に黒点がないことからオトギリソウと区別できます。
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コウヤワラビの栄養葉。シダの中では葉の形がわかりやすいですね。

ハナムグラの花が散策路沿いにも、草地の陰にも!
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ノアザミ。完全には咲ききってはいませんが、青々とした草地の中で柔らかな桃色の
花弁がとりわけ目立ちました。
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ヤブガラシ。巷では他の植物を枯らす厄介者ですが、ここでは他の植物に交じり生育
しているだけの印象です。
散策路境界の明るめの場所ではキンミズヒキの葉が旺盛。大小ある葉が特徴的です
が、正確にはこれらすべて大きさに関係なく「小葉」であり、茎との分かれ目までの
小葉をまとめて一枚の葉っぱ、奇数羽状複葉といいます。
花期を迎えたヤブジラミ。セリ科らしい傘型の花序が見られます。
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保護区との境界線の向かいに咲くうっとりする花。ヨーロッパ原産のナヨクサフジで
した...。在来種のクサフジに似ますが①花柄(かへい:茎や花軸から花までの柄の
部分)が萼筒(がくとう:花の萼の基部が集まって合わさった基部の部分)の一番後
ろでなく横から付き、萼筒が後ろに突き出し、②旗弁(マメ科の花弁のうち、上方の
一番大きなもの)の爪部(萼筒沿いの細くまとまった部分)が舷部(立ち上がった部
分)より長いことで見分けられます。
青々とした草地が露を纏い、瑞々しい姿を披露してくれました。迫りくる夏の暑さに
耐えられるのかとても心配ですが、これからも引き続き変化を楽しんでいこうと思い
ます。
R.T.
2025.04.29
天気:晴れ
気温:19度
観察開始以来初めて昼過ぎに足を運びました。コーヒーを淹れる準備とともに。
前回ノウルシ畑だった田島ヶ原の様子は一変し、背丈がグッと増していました。とはいえまだ見晴らしはよく、見物客の頭が草むらの中からチラチラ見え隠れします。
今日も見頃を迎えた草花を観察していきましょう!
まず目についたのはスイバ。葉の基部が矢じり状になっていたり、実にコブがないことからギシギシと見分けられました。赤みがかった実が所々から顔を出し、サワサワ揺れています。
ヤエムグラ。
レンリソウ。初めて見ましたが、普段見かけるカラスノエンドウと比べるとひときわ大きく、優雅な印象。いわゆる雑草感がないといいましょうか(カラスノエンドウさん、ごめんなさい)。2裂する托葉と幅の狭い翼が特徴です。
スゲ属の多くが花期を迎えているようです。見分けが難しいのですが、こちらはトダスゲでしょうか。果胞(黄緑色の雌小穂の1つ1つの膨らみ)が卵型でなく丸く膨らんでいることからそう推定できます。
おそらくヤワラスゲ。「最下の小穂は離れてつき、長い柄がある」(山渓ハンディ図鑑1野に咲く花、2015)と一致。
この日の個人的ハイライトはチョウジソウ。柔らかな花のシルエットが美しいです。
タイミングを見計らいパシャリ。チョウジソウの蜜を集めていたのはヒゲナガハナバチの一種だそうです。
チョウジソウに負けない優美さをもつアマドコロ。群生している様子を見ると鈴なりが聞こえそうなくらい白い花が映えます。
目立つものばかりではありません。ハナイバナと思われるこちらの花は危うく見逃すところでした。全体的に淡青紫色の花を咲かせているので花の中心の黄みがかるキュウリグサと見分けられるそうです。
この他にも様々な植物が自分の晴れ舞台を待ち望むかのように元気に育っており、目が話せません。寝泊まりできればいいのに...。
そう思いながらあっという間に日が暮れそうなくらいまで時間がたってしまいました。コーヒーは飲めずじまい。
R.T.
2025.04.05
天気:晴れ
気温:14度
晴れ渡った朝。自転車日和です。
田島ヶ原も前回と比べ濃さがグッと増しました。背景のさくら草公園もお花見で賑わっています。

ノウルシは前回より草丈が高く、ボリュームも感じられます。ノウルシもサクラソウ同様、自生している様子が見られる場所は限られており保護の対象ですが、田島ヶ原ではサクラソウを圧倒するくらい繁殖が進んでいるようです。これでは肝心なサクラソウの個体数の維持ができなくなってしまう、というジレンマをかかえています。
見頃を迎えた植物を駆け足で紹介していきます。
ジロボウエンゴサク
ヒキノカサ
周辺の草丈がまだ低く、どちらの花も小さいながら目立ちます。
かがんでよく探さないと見つからないのはヒロハハナヤスリ。こう見えてシダの一種。
そしてタンポポ。
総苞外片が外に開いているのがセイヨウタンポポ、閉じているのはカントウタンポポ、と習ったのは小学生のとき。この個体はよく見ましたが、閉じているような、開いているような...。
シロバナタンポポも!
地べたに這いつくばるようにして咲いているのはムラサキサギゴケでしょうか。
これから匍匐茎を伸ばし、暴れたような姿になるはずです。
アマナは花期が終わり、蒴果(さくか)が残るのみ。
移ろいの速さに驚きを隠せませんが、草花はそれだけ一日一日の変化を敏感に感じ取り、育っては枯れていくのだと改めて気付かされます。
R.T.
家から自転車で行ける距離に田島ヶ原という草地があります。
近代をむかえるまでは暮らしを支える重要な役割を担っていたものの、工業化が進み著しくその面積を急激に減らす半自然草地。田島ヶ原は何千年もの続いた人間と自然との関わりの断片的証拠ともいえる貴重な場所です。サクラソウ自生地として唯一の国指定特別天然記念物にも指定されており、毎年4月中旬頃、サクラソウの開花に合わせ多くの人が訪れます。
ランドスケープの業界に足を踏み入れまもなく1年。様々な植生の勉強をする中で草原植生についてもっと詳しく知りたいと頭を悩ませていたのです。絶好の資料がこんなに近くにあったとは。せっかくなので散歩がてら植生観察、同定を定期的に行い、共有しようと思います。
2025.03.15
天気:曇り
気温:11度
まだサクラソウは咲いていません。
花期を迎えているのはノウルシとアマナ。

ノウルシはまだ半分寝ているようなこの地の目を覚まそうとでもするように黄色い花のカーペットを所々に敷いています。

若葉が出てきているものも沢山。こちらはノカンゾウでしょうか。

ギシギシ

ノカラマツ、おそらく。

ミツバツチグリも花はこれからのようです。

こちらではホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、ヤエムグラの幼苗(?)の群生。
ホトケノザは都市部でもいたるところでコンクリートの間などから元気に顔を出していますね。

保護区域脇の法面にはヒメオドリコソウが。こちらはホトケノザと同じオドリコソウ属ですが、ヨーロッパ原産の外来種です。

この他にも色々育っていますが、ひとまずここまで。
季節の見どころも紹介できるように引き続き観察していきます。
ではまた!
R.T.
春分
5×緑(ゴバイミドリ)の拠点は、都営新宿線の曙橋にほど近い場所にあります。
10年程前に越してきて、32m2ほどのテラスに里山ユニットを並べました。
里山にいるような在来の木や草が100種類ばかり。
こんな都会のわずかなテラスにも、小さなドラマがあります。
ハチもチョウもトンボもきます。カマキリの赤ちゃんたちを発見することも。
メジロが枝を揺らしに、スズメが水浴びしにやってきます。
緑を通して差し込む光を「綺麗」と思ったり、風に揺れたり、雨に打たれたりする葉をぼんやり眺めたり、そんな時間がとても愛おしいものに思えてきます。
なにより、季節の変化は劇的で、目をみはります。
sense of wonder
新宿の片すみの集合住宅の小さな世界に繰り広げられる季節の営みを分かちたいと、こんなページをつくって8年になります。
今日は、今日の季節です。
動画:新宿 合羽坂テラスから
撮影 masacoさん
#ベランダ森化 #里山ユニット #日本の植物
#季節の花 #ゴバイミドリ #二十四節気 #春分
啓蟄
5×緑(ゴバイミドリ)の拠点は、都営新宿線の曙橋にほど近い場所にあります。
10年程前に越してきて、32m2ほどのテラスに里山ユニットを並べました。
里山にいるような在来の木や草が100種類ばかり。
こんな都会のわずかなテラスにも、小さなドラマがあります。
ハチもチョウもトンボもきます。カマキリの赤ちゃんたちを発見することも。
メジロが枝を揺らしに、スズメが水浴びしにやってきます。
緑を通して差し込む光を「綺麗」と思ったり、風に揺れたり、雨に打たれたりする葉をぼんやり眺めたり、そんな時間がとても愛おしいものに思えてきます。
なにより、季節の変化は劇的で、目をみはります。
sense of wonder
新宿の片すみの集合住宅の小さな世界に繰り広げられる季節の営みを分かちたいと、こんなページをつくって8年になります。
今日は、今日の季節です。
動画:新宿 合羽坂テラスから
撮影 masacoさん
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雨水
5×緑(ゴバイミドリ)の拠点は、都営新宿線の曙橋にほど近い場所にあります。
10年程前に越してきて、32m2ほどのテラスに里山ユニットを並べました。
里山にいるような在来の木や草が100種類ばかり。
こんな都会のわずかなテラスにも、小さなドラマがあります。
ハチもチョウもトンボもきます。カマキリの赤ちゃんたちを発見することも。
メジロが枝を揺らしに、スズメが水浴びしにやってきます。
緑を通して差し込む光を「綺麗」と思ったり、風に揺れたり、雨に打たれたりする葉をぼんやり眺めたり、そんな時間がとても愛おしいものに思えてきます。
なにより、季節の変化は劇的で、目をみはります。
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新宿の片すみの集合住宅の小さな世界に繰り広げられる季節の営みを分かちたいと、こんなページをつくって8年になります。
今日は、今日の季節です。
動画:新宿 合羽坂テラスから
撮影 masacoさん
#ベランダ森化 #里山ユニット #日本の植物
#季節の花 #ゴバイミドリ #二十四節気 #雨水
立春
5×緑(ゴバイミドリ)の拠点は、都営新宿線の曙橋にほど近い場所にあります。
10年程前に越してきて、32m2ほどのテラスに里山ユニットを並べました。
里山にいるような在来の木や草が100種類ばかり。
こんな都会のわずかなテラスにも、小さなドラマがあります。
ハチもチョウもトンボもきます。カマキリの赤ちゃんたちを発見することも。
メジロが枝を揺らしに、スズメが水浴びしにやってきます。
緑を通して差し込む光を「綺麗」と思ったり、風に揺れたり、雨に打たれたりする葉をぼんやり眺めたり、そんな時間がとても愛おしいものに思えてきます。
なにより、季節の変化は劇的で、目をみはります。
sense of wonder
新宿の片すみの集合住宅の小さな世界に繰り広げられる季節の営みを分かちたいと、こんなページをつくって8年になります。
今日は、今日の季節です。
動画:新宿 合羽坂テラスから
撮影 masacoさん
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