恵比寿日和

5年前、創立80周年を記念して、本社足元の植栽を手がけさせていただいたスターライト工業さんから、筍が届きました。

スターライト工業さんは、滋賀の栗東に工場があり、ここで採れた筍をたくさん送ってくださったのです。

栗東工場には、豊かに植物が茂り、とくにシダレエンジュのコレクションは見事です。
そんなお施主様だけに、緊張しながら、でもやりがいの大きい仕事だったことを懐かしく思い出しました。

丁寧な御手紙と共に、米糠と筍の調理方法を詳しく書いた説明書も同封されていて、彼の社の人柄が偲ばれます。
(会社にも人柄ってありますよね)

旬の味わいの嬉しさと合わせて、こうして縁を繋げて頂いていることがありがたく。

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二十四節気も雨水に入った一日、田瀬理夫さんをお迎えして平塚の5×緑BASEで、里山ユニットづくりの講習会を開きました。

田瀬さんの講習会は1年ぶり。
5×緑の製作チームに新しく迎えた方だけでなく、今や貴重な戦力の進和学園さんたちや、金網をつくってくださっている小岩金網さんも参集し、あらためて里山ユニットの基本から学びました。

植物たちも新芽が開いて瑞々しく、富士の山が春霞に浮かんで、のどかな春日和。
和気あいあいと、でも真剣に、講座は日暮れ近くまで続きました。

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合羽坂テラスには八重に咲く桜の古木があります。
毎年、今くらいに満開を迎えるのですが、今年は開花が早く、ベランダにハラハラと花弁を散らしています。

かつては、桜同士を掛け合わせてさかんに園芸種がつくられました。それを総称して里桜といいますが、合羽坂テラスの桜も里桜。「一葉」という種類だと思います。

八重桜は、ぽってりとした紅色のものが多いですが、「一葉」は、蕾の間は愛らしい紅で、花が開くほど白く、愛らしさと気品を合わせ持つ桜だと思います。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

「晴明」は「晴浄明潔」の略だそうです。
万物が清らかで明るい、麗かな春の精気を感じます。

里山ユニットに、躑躅の花が咲きました。
街でも身近な躑躅の花。歩道ややビルの足元に列植されて華やかに咲いているのを見かけます。

でも、躑躅の美しさに気づいたのは森のなかでした。
新緑の中に点在する鮮やかな朱。
萌える緑の下枝の間から覗くその鮮やかさにハッとしました。
この花を見ると、目の前に青やぐ森の風景が広がります。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

今年は桜も咲き急いだようです。

大勢が愛でる桜の花をよそ目にひっそり咲く花も。

ヒサカキの花をご存じですか。

冬でも艶やかな緑の葉を保つサカキやヒサカキは、常若のイメージと重なるのか、神事にも使われる神聖な存在です。

ですが、花は小さく目立たず、枝の下に付くのでなおさら人目を引きません。

でも、虫たちはようく知っています。
ほら、蜂がテラスの里山ユニットにも。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

薹(とう)が立つ―--。 
この時期の蕗の薹を見ると、ついこの言葉が浮かんできます。

野菜の芯が育ち過ぎて食べ頃を過ぎてしまった様子をいいます。
茎立とも。

「嫁にいくには薹がたちすぎている」
こんな台詞は今はもう死語ですが。

5×緑の里山ユニットの蕗も、おかまいなしににょきにょき!立派に薹を立たせています。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

「あぁ、春だ」
心の中にこの言葉を思い浮かべるだけで、ふわりと歓びが湧き上がってくるから不思議です。

植物たちの緑の上で光の粒が躍っています。

合羽坂テラスにも春がやってきました。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

東京でも14日に、桜の開花宣言が発表されました。

ハラハラと花弁を散らす桜の花は、「もののあはれ」を尊ぶ日本人の心を捉えてきました。
今風に言えば「エモい」というのでしょうか。

桜の散り様と対照的なのが椿の花。
落花の時は花全体がポトリと落ちます。
合羽坂テラスの庭にも小さな椿が一本。
「落椿」は、春の季語。万葉の時代から歌に詠まれてきました。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

合羽坂テラスは1970年代に建てられた3階建ての集合住宅です。今では贅沢な前庭があって、桜の古木や小さな梅の木や皐月や紫陽花が植えられています。

木々があるおかげで、こんな都会の真ん中の庭にも、メジロやらヒヨドリやらがやってきます。

  啓蟄を啣(くわ)へて雀飛びにけり  川端茅舎

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

木の芽雨が降りたそうにしている東京の空です。
季節は啓蟄。
二十四節気のなかでは、わりあい知られている節気ではないかと思います。
啓蟄は、冬を地中で過ごした虫や蛇や蛙らが、土の上に顔を出す様子を意味しています。

人工土壌を使った新宿のテラスの5×緑のユニットの土の中でも、何やら蠢きが。ふわふわと「春のけわい」がここにも。

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写真:新宿 合羽坂テラスから 撮影 masacoさん

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