2019年11月の記事
まちに〝文化的なたまり場〟をつくる
2019-11-18 (Mon)
人と人が共に居る場、ただ同じ空間を占めているのではなく互いに関わり合える場所は、よく言われる「安心、安全」を踏み越えたところに立ち上がるんだな。
そうした場所が出現するには、今の制度が少し邪魔しているところがあって、それを踏み越えるのは、個人の熱さだったり勇気だったりするー。
心地の良い一日でした。
小春日和の土曜日、岐阜の岐南町にある「総合在宅医療クリニック/かがやきロッジ」に初めてお邪魔しました。
この施設のプロデュース メンバーでもある西村佳哲さんの呼びかけで、集まった方々と一日を共に過ごすプログラム。
「お題」は、「まちに〝文化的なたまり場〟をつくる」。
というのも、「かがやきロッジ」は、クリニックのスペースは全体の4分の1のみ。
「地域の方々とのつながりを創出し『最期まで住み慣れた家で暮らせる地域』を、200年かけて育むことが当初の目標。ここで実施する活動を通して、孤独や不機嫌、自己肯定感の欠如などの『不健康』からの回復、『あたらしい健康』の獲得支援を行っている」(グッドデザイン賞受賞・概要より)という、まちに開かれた施設だからです。
まずは市橋亮一代表と、共にこの施設を立ち上げた平田節子さんに「総合在宅医療クリニックと、かがやきロッジの話」を聞きました。
続いて、
*「神奈川県立田奈高校〝ぴっかりカフェ〟の話」
*「東京都美術館/東京藝大〝とびらプロジェクト〟の話」
*「港区〝芝の家〟など、つながりと活動を生む場づくりの話」
と、夜までお話は続き、笑ったり、ワクワクしたり、感心したり。冒頭のような感想に行き着いたり。
心満たされる時間を過ごしました。
人が出会ってたまる場では、いろんなことが起きることでしょう。お話を聞いた皆さんに共通しているのは、そこにいる人の主体性に委ねて、あれこれルールをつくったり、あらかじめ問題を封じたりしないで、おおらかでいること。
のびやかで自由な空気はこうして醸成されていくんだな、と得心した次第です。
「私」と「公」の間の「共」の場を広げたり、厚くしたりする試みである、という整理がされていたけれど、これからますますそうした場が必要になると確信しました。
■西村さんが「かがやきロッジ」を紹介した記事。
http://www.bionet.jp/2018/02/27/gururi-10/
■「かがやきロッジ」は、今年グッドデザイン賞の金賞を受賞しました。
https://www.g-mark.org/award/describe/49721
■5×緑も少し外構のお手伝いをしています。
https://www.5baimidori.com/worksnow/2019/001121.html
二十四節季便り『夏至』
2019-11-14 (Thu)
初候
第二十八候「夏枯草、枯れる」
今日は合羽坂テラスで「木だま飾り」のWSと夏至祭です。
今朝、家の近くの森から
「木だま飾り」で使う枝や葉っぱをいただいてきました。
そんな時間も愛おしく感じられる一日の始まりです。
次候
第二十九侯「菖蒲の花が咲く」
ギンネム
沖縄 首里城より
末候
第三十候 半夏生(はんげしょうず)
昔は田植えを終える目安とされていたそうです。農事の大切な節目で、
地方によって様々な風習がありました。
「半夏生」。言葉の響きが好きなのですが、その意味は少々ややこしい。。。
「半夏」は「烏柄杓」(からすびしゃく)のこと。
「半夏生」は、半夏が生え始める季節からくる雑節の一つです。
一方、「半夏生」という植物もあって、この時期に葉の半分を白くします。
その様から「半化粧」とも「カタシログサ」とも。
写真は「半夏生」ではなくて、沖縄で見たスパティフィラム。
遠目には「半夏生」のよう。仏炎苞を持つという点では「半夏」に近い。
やっぱりややこしい!?
二十四節季便り『芒種』
2019-11-14 (Thu)
初候
第二十五候「蟷螂生まれ出る」
大手町のビルの10階に広がっている小さな森。
丁度、昨年の今頃設置したもの。
小さいけど、大きく成長してくれています。
シモツケのピンクの花が可愛らしい。
次候
第二十六候「草の中から蛍生じる」
馬頭の森、重なる緑の中アカショウマが点々と咲いていました。
末候
第二十七候 「梅子黄(うめのみきばむ)」
梅の実の熟す梅雨の候。
飛び梅で有名なの福岡の天満宮の周りには梅の木が沢山植えられていて、
道端に転がっていた梅を2つ拾って飾ってみました。
頑張るプラタナス
2019-11-13 (Wed)
5×緑の学校「山本紀久さんと気ままに歩くフィールドツアー 野川公園と深大寺」
の途中でみつけたプラタナス!
種が飛んできて芽生えたと思われますが、一体どうやって生えたのやら。
根元が象の足のよう!
アスファルトの隙間をくぐってどうにかこうにかの苦闘が忍ばれます。
住宅のキンモクセイと標識とのバランスがまた絶妙。
山本さんと歩くと思いがけない発見があって道々楽しい!
二十四節季便り『小満』
2019-11-13 (Wed)
初候
第二十ニ候「蚕起きて桑を食む」
甘い香りが漂っていました。
イボタノキより葉っぱが大きいので、オオイボタでしょうか。
次候
第二十三候「紅花盛んに咲く」
キリンソウ(麒麟草、黄輪草)
選択除草より
末候
第二十四候 「麦秋至(むぎのときいたる)」
麦の穂が実り始めるころ。
卯の花(ウツギ)の垣根が夏の到来を告げていました。
唱歌「夏は来ぬ」を懐かしく思い出しながら歩きました。
ー卯の花の匂う垣根に、ほととぎす早も来鳴きてー
卯の花の垣根は源氏物語の昔からあったようです。
紫式部は、光源氏の六条院の夏の屋敷に卯の花垣を巡らせました。
京の都にあって山里の風情を楽しむためのデザインとして。
二十四節季便り『立春』
2019-11-13 (Wed)
初候
第十九候 「蛙鳴き始める」
合羽坂テラスも春真っ盛りです。
次候
第二十侯「蚯蚓、地上に這い出る」
ホウチャクソウ(宝鐸草)
この時期、庭の雑草とりをすると見つけます。
今年も咲いていました。
花の先端に行くほどほんのり緑が濃くなって、目立たないけど清楚な花です。
末候
第二十一候 「竹笋生(たけのこしょうず)」
この時期、旅から戻って驚くのは庭の一変ぶりです。
いつもと変わらない家に戻ってきたつもりなのに、
ほんの1週間ほどの間に季節が確実に進んだことを感じます。
今年もテイカカズラが花を咲かせ始めました。
緑の新芽が鮮やかです。
二十四節季便り『穀雨』
2019-11-13 (Wed)
初候
第十六侯「葦の芽、伸び始める」
合羽坂テラスのアゼターフを植え付けたユニット。
力強い緑が伸びてきました。
次候
第十七候「霜止み苗が育ち始める」
新芽が眩しい季節ですが、なかでも生き生きしたモミジが目を引きました。
末候
第十八候 「牡丹華(ぼたんはなさく)」
この時期の紅葉を見ると「含羞」という言葉を思い出します。
はにかみを含んだ青年のような初々しさを、微笑ましく思うのです。
夏は鮮やかな緑が眩しいほどなのに不思議ですが、
秋の燃えるような赤を秘めていることを若葉に滲む朱が告げています。
二十四節季便り『清明』
2019-11-13 (Wed)
初候
第十三侯「南方から燕来る」
合羽坂テラスの桜も、
いよいよ咲き始めました。
次候
第十四候「雁、北へ帰る」
合羽坂テラスの桜「一葉」が満開になりました!
ほのかにピンクの花びらが幾重にも重なって美しい花です。
末候
第十五候 「虹始見(にじはじめてあらわる)」
冬の乾燥した空気が徐々に湿り気を帯びて、
虹が現れるようになるー昔の人はそんな季節の変化も見逃さずにいたのですね。
季節は清明から、恵の雨の穀雨へと移り変わってゆきます。
草木瓜(クサボケ)に白山吹(シロヤマブキ)に山躑躅(ヤマツツジ)に梶苺(カジイチゴ)。
合羽坂テラスの里山ユニットでも花の競演が
始まっています。