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活動レポート&里山便り(2012年6月)

里山活動レポート:その他

市貝サシバの里と馬頭の森(後半) (2012年6月25日)

里山活動レポート後半です!

 

前日の雨天とは打って変わって晴天の栃木。

 

美人の湯で疲れを癒し、さわやかな空の下2日目の巡礼が始りました。

5×緑のフィールド管理をお願いしている馬頭の里山本舗・佐藤さん奈良さんにご案内いただき、佐藤さんの山に入らせていただきました。

 

佐藤さんの山へ車で向かう時、曲がりくねった山道をすっと抜け突然開けた場所に出たかと思うと、それまで見ていた風景とはまるで違う美しい里山が現れました。

「わあ!この山すごくきれい~!!!」そう叫んだ瞬間に、運転をしてくださっていた矢澤さんが言いました。

「あの山が佐藤さんの山だよ」 同行の女子 「キャー!!!!」

何が違うとはっきり表現することはできないのですが、遠め目の風景で見てもわかるほど、佐藤さんの山はさわやかで清潔感があり、なぜかとても美しく見えたのです。

さすが...!!女子一同さらに佐藤さんのファンになりました。笑

 

車を降りて、早速山へ。

斜面を少し上り下り現れたのは小さな棚田。前日市貝でも出会ったシュレーゲルアオガエルの鳴き声も盛んに響いていました。そこでは「空中田植え」(多分佐藤さんの造語だと思います)が行われているそうで、少し高いところから稲の苗を投げ込んで田植えをするのが、昔からの田植え方法だということでした。

機械の入れないような山間の小さな田んぼでは効率を高めるために様々な工夫が凝らされているんですね。

さらに山の奥へ奥へ進みます。

山道のわきには様々な植物が彩りを添えています。

とくにかわいらしかったのがコアジサイ!!近所に生えているアジサイの5分の1くらいの小さいアジサイです。(一同写真をとりまくり。)

 

  __ 3.JPGやはり山を歩くときに、植物に詳しい方とご一緒出来ると楽しさが何倍にもなります。

次から次へと、「この草はなんですか?」と質問をしながら2時間ほどのハイキング。名前を教えていただけるだけでも自分の世界が少しづつ広がってゆくような喜びを胸に感じながら、美味しい空気を吸い、鳥の声やカエルの声に耳を澄まし、さまざまな彩りにあふれる路肩の草花を目にし、もうへとへとです。

そんな私たちを待ち構えていたのは、佐藤さんのおとうさまおかあさまによる、里山ランチタイム!!

おにぎりや蕗の煮物、きゅうりの漬物や酢のもの、ふかふかのおまんじゅう、つきたてのお餅、採れたてカモミールティまで!!里山フルコースです。

どれも山の恵みを感じるものばかりで、箸が止まりませんでした。笑

 

そんなこんなで、遊んでばかりのようですが、今年度もたくさん?すてきな植物を都会に供給お願いいたします、という願いを込めて岐路につきました。

 

2日間を通して、自然とともにあるたくさんの喜びに触れ、里山にある豊かさの恩恵を感じましたが、そこで生活することのリアリティはきっと、住民になってみないとわからないんだろうなとも思いました。

都市で生活する私たちは、仕事の中でどれだけ資本的に優位性を持っていたとしても、支えているのではなく支えられているということを忘れずに、日本中に広がる里山のフィールドと少しでもつながる方法を考えられたらいいなと思います。

 

里山はお宝がいっぱいです。

季節とともに移り変わる風景を楽しみに、次回また里山にお邪魔できるチャンスを伺おうと思います。

2012-06-25 (Mon)

里山活動レポート:その他

市貝サシバの里と馬頭の森(前半) (2012年6月15日)

新緑の芽吹く六月。

オオタカ保護基金さんのイベントで栃木県市貝市へ、そこからさらに5×緑の植物生産でお世話になっている馬頭の森へ、1泊2日の里山巡礼に行ってまいりました!!

 

オオタカ保護基金さん主催のイベント、「田んぼのいきもの 観察会&里山保全活動」は残念ながら雨天で次の日に順延。次の日に馬頭訪問を予定していた我々を雨の中、オオタカ保護基金の遠藤さんが彼らの活動フィールドである市貝市の谷津田をご案内してくださいました。

 

谷津田とは丘陵地が浸食されて出来た谷状の地形である谷津を利用して作られた田んぼのことで、治水技術が発達していなかった古来は、集水域であるため容易に湧水が得られ、稲作に向いた場所でした。しかし、稲作を機械で行うようになった今日では、山間の小さな田んぼは管理がしにくく、真っ先に放棄田となることが多く、管理されなくなった環境下で荒地となる場合が多いようです。

 

その一方で、谷津田の生態系は、小さな範囲に、森林や森の要素、田んぼや畦の里の要素など、さまざまな生きものが生活するに必要な環境が凝縮されているため、生物多様性を重要視する近年はその価値が見直されています。

オオタカ保護基金さんが守っているサシバも、この谷津田を好んで生活するため、谷津田の再生によって、サシバの保全と環境の保全を同時に行っているとも言えます。

 

さて。そんなわけで。

雨の中、大人たちがはしゃぎまわって一日早い小さな里山観察会。

カエルの鳴き声が響く畦の上、網を振り回し大奮闘!

そして大物を捕まえました!!絶滅危惧種に指定されているタガメさんです!!!キャー!!

かつては「水中のギャング」(wikipediaより)と呼ばれていた(らしい)、獰猛な肉食性のタガメさんです!!その腕で獲物をギュッと捕まえて、体液をチューっと吸うらしいです.....ほんとに怖い!!はじめて実物を拝見いたしました。ナーセリー便りをいつも書いてくださっている矢澤ナーセリーの矢澤さんも初めて見たという、奇跡の出会いです!形がもう、獰猛さを物語っており、女子一同絶句。(もちろんごあいさつ後はちゃんと田んぼにお帰りいただきました。)

本当に豊かな生物多様性をなしているんだな。と実感。他にもシュレーゲルアオガエルやオタマジャクシ、ホトケドジョウなどたくさんの出会いがありました。

 

 しかしコンパクトな環境とはいえ、管理するのはとても手間がかかる、というのは一目瞭然。

田んぼに水を引くための小さな水路(てび)と畦を広く取って、サシバが獲物を見つけやすくする工夫や、すべて手作業で行っていた時代と同じ草刈りの道具を見せていただき、その情熱と果てしない手間を思わずにはいられませんでした。

 

 

 

何気なく過ごしていると関わることのない世界ですが、私たちが思い描くような里山の風景や鳥や蝶や虫が生きている世界が本当は失われつつあり、日々汗を流して守っている人たちもいるのだということを改めて知りました。

この風景は日本の昔からの素敵な風景なんだよと私たちの子供にこれからも伝えられるのだろうか。では私たちに何かできるのだろう、まだなにも答えは出てません。

 

山や田んぼや植物や動物は、今日も元気かな

 

まずはそんな風に思うきっかけをいただいた一日でした。

(後半につづく...!!)

 

 

 

2012-06-15 (Fri)