5×緑ニュース

NPO法人馬頭里山本舗がいよいよスタートに!

下草が豊かに育っている雑木林は今の日本では希少です。
過疎化や高齢化によって人の手が入らず荒廃化した森林は、下草は藪化し、人を寄せ付けなくなっています。
その意味において、わたしたちの里山ネットワーク「馬頭の森」はホンモノの里山。
里の人々によって適切な林床管理が行われ、在来種の下草が豊かに育ってる全国でも数少ない地域の一つといえます。

ゴバイミドリが馬頭の森の皆さんと共同で植物の保全に取り組むようになって、ことしで7年目。この間、林床管理の委託先として在来種の育成と供給をお願いし、さらには慶応大学&日本大学の環境創造研究の実験地としての活動、そして都市部の高校生たちの環境学習の受け入れや環境イベント交流‥‥様々な活動を通して、都市と里山の循環を深めてきました。
こうした動きを背景に、この活動のコアメンバーである那珂川町の林業振興会の有志たちが、これまでの活動を永続的に多角的にしようとNPO法人「里山本舗」を立ちあげることになりました。

目的は大きく5つ。
  ①里山の環境再生と地域生物多様性の回復
  ②地域の子供たちの環境学習の推進と里山文化の継承
  ③適正な林業技術の継承と林業技術者の育成 
  ④都市住民への里山環境の重要性の啓発
  ⑤他地域への里山保全活動団体等との連携の推進と交流、支援

こうした活動は法人化することにより継続的に発展させていける可能性が広がり、それによって里山の活動が活発化し、さまざまな地域との交流、活動への支援も呼びかけもしやすくなってきます。

実際にこの活動を知った東京の企業からも支援の手が挙がりました。
ノルウェーに本社をおく東京大手町の大手アルミニウムサプライヤー「ハイドロアルミニウムジャパン社」です。「単発ではなく、継続的に支援することによって、本当に地域環境や植生が回復していく効果を見届けたい」という同社のCSR活動の理念のもと、今回、里山本舗の活動内容に共感をもっていただきました。

設立は12月を予定しています。
これまでなかなかやりたくてもやれなかった、林業技術の継承、他地域への出前活動なども本格的に動き始めます。
里山の再生は未来への貢献。
後継者が途絶えない全国の里山のモデルケースになるためにも、より多くの支援の輪が広がることをわたしたちも応援していきたいと思います。

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