地域植生を使った緑の統一外構で注目を集めている「里山住宅博 in 神戸」の街並みづくりが
進んでいます。
「里山住宅博」は、神戸市北区の「神戸リサーチパーク上津台」内の斜面地に面した約4ha(内、里山トラスト部分は2.7ha)に住宅を開発するもので、全62区画が予定されています。
複数の工務店が、協働して住宅を建設し、6ヶ月間の「里山博」終了後は、「上津台・百年集落街区」として住宅地になります。
住宅は工務店それぞれの設計ですが、外構は統一した仕様となっています。
この緑の外構計画や「里山トラスト」と呼ばれる斜面地の利用計画をランドスケープ・デザイナーの
田瀬理夫さん(プランタゴ)+林恵理子さん(リュースニング)が手がけています。
バラバラに細切れにされた外構は「街並み」を生み出しません。
緑が家々をつなぎ、木立がゆるやかに外との緩衝スペースをつくります。
窓からは季節の移ろいを写す草木が心を和ませます。
ブロックやコンクリートで固められた「エクステリア」ではなく、フェンスも門扉も門柱も
その土地の植物と石でつくります。
植物には人と人のコミュニケーションを媒介する力があります。
緑が連なるだけでなく、住む人同士の会話や子供たちが自然と触れ合う場が生まれ、コミュニティもまた豊かに育っていくことでしょう。
ブロックやコンクリートではなく、この土地の植物と石を使って。緑が家々を繋いでいく。
フェンス、門扉、門柱(ポスト インターフォン、ランプ内蔵)、宅地の高低を整理する土留、階段
などの「アースワーク」用の金網資材を5×緑が提供している。
統一した仕様でありながら、各戸に合わせて庭がデザインされている。
こうした柔軟性に対応できるのも金網の特徴。
モデルハウスの一つを建築家の堀部泰嗣さんが手がけている。
「これからの家」と名付けられた。
ダイニングからは庭が、リビングの大きな開口からは里山の緑が広がる。(これからの家)
床の高さと同じレベルで伸びる庭。芝地の一画には小さな池を設けて。(これからの家)
斜面地の里山は街区居住者の共有持分。5種類の果樹を植え、散歩道を設けた。
斜面地にも5×緑の斜面地用金網階段が使われている。
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