5×緑の標準仕様

5×緑の緑化システムの基本仕様について、お問い合わせが増えておりますので、あらためてまとめてみました。
仕様の特徴を理解いただけましたら、現場での仕様変更に際して設計判断を下しやすいとも思います。

5×緑の工法は現場で金網を組み立てて植栽基盤をつくり、植栽する「現場施工」の方法と、植栽基盤を分割してユニット化し、あらかじめ植栽まで終えたプランターを設置する「事前育成方式」の2つのタイプがあります。
2つの工法|5×緑の緑化 - 5×緑(ゴバイミドリ)

「現場施工」は、屋上などの庭園だけでなく、土留め、擁壁、階段など地形を形成するツールとして有効です。
緑化擁壁・基盤・土留・階段|緑化形式ごとの事例 - 5×緑(ゴバイミドリ)
外構の植栽|緑化形式ごとの事例 - 5×緑(ゴバイミドリ)

「事前育成方式」は、昨今の異常気象や工期の制限を受けることなく植栽できるため、採用が増えています。
里山ユニット(事前育成タイプ)|緑化形式ごとの事例 - 5×緑(ゴバイミドリ)

「現場施工方式」も「事前育成方式」も基本的な仕様は共通です。

1. 土
中に充填している土はアクアソイルです。
湿潤時の比重は0.68で軽く、保水性に優れています。
何より経年で組成の変化がなく、土の入れ替えを行うことなく植栽基盤としての性能を維持できます。
正しく充填すれば、園路に使用しても沈下することはありません。

5×緑の開発者、田瀬理夫さんがランドスケープの設計をしたアクロス福岡は30年が経過し、ビル全体が山のような景観を有しています。
この植栽基盤にもアクアソイルが採用されています。

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アクアソイルに植えた植物の根は細く細かくなります。
地植えに比べて密植が可能で、植物同士が共存しやすい土だと言えます。
潅水の余剰水は下に落ちますが、ほぼ透明で、床や外壁を汚しにくいことも特徴です。

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2. 金網
名前の由来にもなっていますが、5×緑は立ち上がりの垂直面をツル植物で緑化できます。
ツルが成長しながら自分で巻き付いていけるように、金網には折り加工が施されています。
側面植栽を希望される場合、金網は「ウェーブメッシュ」とご指定下さい。

このウェーブは底にも回っているため、置いただけで底に空隙ができ、空気層を確保できます。
水か滞水して生育不良の原因になりにくい構造です。

素材はアルミ-亜鉛合金メッキ・アルミ含有10%以上の鉄線です。
普通の溶融亜鉛よりも防錆性能が高いスペックです。

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3. 植物
5×緑で使うのは、ほとんどが在来種です。
計画地の地域の潜在自然植生の樹種を中心に構成し、日本の多くの里山のようになるべく多くの植物を植えます。
小さな里山を身近な暮らしや街につくるように、里山の景色を写すような植栽を心がけています。

生活の中から季節感や四季の楽しみが希薄になっていく中、春夏秋冬のうつろいを感じられるような植栽をお届けすることで、街に季節を取り戻せていけたらと思います。
何より、多種類の植物が織りなす表情はとても豊かで、人に安らぎを与えてくれます。

風土に合った植物は、無理なく育てることができます。
多様な植物構成は、気象条件や病虫害のリスクを減らすことにも有効です。
在来の植物は、虫や鳥の居場所にもなり、都市の生態系を守る一助にもなります。

都市の緑化は、熱環境の緩和やゲリラ豪雨対策など環境装置としても役立てることができます。

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