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ナーセリー便り(2010年5月)

アゼターフの景 (2010年5月28日)

5月になって、アゼターフの植物がほぼ出揃いました。

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アゼターフをこのように写真でアップにして切り取ると、
まさに雑木林の林床植生そのものです。

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アゼターフの面白いところは、雑木林の林床植生がそのまま再現されるという
ことに加えて、何が生えてくるか分からない点です。
何年も眠っていた草本類の埋土種子が発芽したり、
前年に落ちた樹木の種子が発芽したりと、
予期せぬ植物が芽生えてきます。
開けてびっくり玉手箱!的な要素があります。

昨年11月に栃木の馬頭から届いたアゼターフの写真です。

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4月の中旬頃には、ニリンソウが咲いたので驚きました。

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1つのトレーは34cm×48cmの小さなターフですが、
雑木林の多様な植物が生育していて、
春から秋にかけて様々な草花が次々と咲き乱れ、
表情豊かに四季の変化を楽しませてくれます。

参考までにアゼターフに生育する植物を列記します。

〈木本類〉
コナラ、アカシデ、アオハダ、ガマズミ、キハギ、ヤマツツジ、エゴノキ、
マルバアオダモ、ヌルデ、コウヤボウキ、リョウブ、ノイバラ、ウリカエデ、
レンゲツツジ、シラキなど

〈草本類〉
スミレ類、ニリンソウ、オカトラノオ、ワレモコウ、アズマスゲ、クサソテツ、
アケビ、アカネ、ゲンノショウコ、タガネソウ、アカショウマ、シラヤマギク、
ノコンギク、ミツバツチグリ、ホタルブクロ、フキなど

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今の時代、在来種だけで構成されたターフを探すのは、至難の業です。
私は圃場と植木畑の周り(つくば市、つくばみらい市)で、
よいターフが採取できないかとリサーチしたことがあるのですが、
結果として次の4つのタイプしか確認できませんでした。

・帰化植物が高い割合で占めている。
・除草剤が散布されている。
・管理されずに放置されてアズマネザサに覆われている。
・利用過多で裸地化している。

在来種のみで構成されたアゼターフは、極めて貴重な「植生ターフ」なのです。





2010-05-28 (Fri)

5×緑ユニット製作体験 (2010年5月24日)

先週の土曜日(5/15)、販売チームのKさんとご両親とお母様のお友達の4人が、
ユニットの製作体験に来場されました。

ブログ恵比寿日和 2009年12月16日」の結婚5周年記念に里山ユニットを製作
体験された報告を読まれたお母様のご希望で今回の体験となりました。

みなさん熱心に製作に取り組まれ、なかなかの出来に仕上がりました。


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まずは側面に植栽するテイカカズラの準備です。
「こんな風に植物を触ったことははじめて!」などと感想を話しながら作業を進
めていらっしゃいました。


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親子でテイカカズラ植栽の共同作業です。
思い出深いユニットになること間違いなしです。


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お父様は基本に忠実で、一つ一つの作業をとても丁寧に進められていました。


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側面のテイカカズラの植栽が済んで、アクアソイルの充填が完了すると、
上部植栽作業に入ります。
植栽する植物を選んで、配植を決めるといよいよ植え付け作業です。

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だいぶ植栽作業も進んで仕上がりの雰囲気が出てきました。
植物の選び方や配植は、その人のセンスとこれまでの自然とのつきあい方などが
垣間見えて、とても興味深いです。


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無事、完成です。素敵なユニットに仕上がりました。
自分で植物を選んで製作まで手掛けるとユニットに愛着が湧いてきます。


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Kさんのご両親にランチをご馳走になりました。
雑穀入りのおにぎりと筍ご飯のおにぎりに、煮物とサラダです。
最高に美味しかったです。

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2010-05-24 (Mon)

ハクウンボクの花 (2010年5月24日)

ハクウンボク(Styrax Obassia)が5月14日に開花しました。

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ハクウンボクはエゴノキ科エゴノキ属の樹木で、北海道中部から九州、朝鮮半島、
中国に分布しています。

花は同属のエゴノキ(Styrax japonicus)より一週間ほど早く咲き始め、白い花
を20~30個つり下げるのでとても美しいです。

花が美しいので、公園や庭園などに植えられることも多く、アメリカでは庭木と
して大切に植栽されています。(アメリカには19世紀末に渡っています。)
また、丸くて大きい葉も美しく、清楚な白い花も好まれて、茶花としても利用さ
れています。

和名のハクウンボク(白雲木)は、白花を満開にした様子が白雲を思わせるとこ
ろから付けられています。

一方学名は、エゴノキがチシャノキと呼ばれているのに対して、葉が大きいので
オオバチシャという別名があり、この名からObassia(オオバチシャ)と付けら
れています。

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木が小さい時から開花させたいと思い、エゴノキに接木してみたところ、
3年目から咲くようになりました。(一般に接木すると開花が早まります。)
上の写真はその接いだ木に咲いた花です。





2010-05-24 (Mon)

三年目の大型ユニット (2010年5月14日)

2007年4月に製作し、ゴールデンウィーク中に東京駅前の丸の内仲通りに展示し
た大型ユニットが、製作後丸三年を経過しました。

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管理は、灌水と伸びすぎた枝を多少剪定する程度で、その他はほとんど
メンテナンスフリーに近い状態ですが、ボリュームのある豊かな緑に育ちました。
金網もほとんど目立たなくなり、側面と上面(平面)の境界部も植物に覆われて
全く判別がつかなくなっています。

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イベント会場への設置だったのでコデマリをメインとして植栽し、その周囲に
コナラやガマズミ、クヌギ、イヌエンジュ、シモツケ、テリハノイバラ、
ヒメウツギなどを植栽し、地被には雑木林の林床に生育する多様な草本類を植えました。

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春から秋にかけて、スミレ類から始まり、ミツバツチグリ、オオバギボウシ、
オカトラノオ、ホタルブクロ、カワラナデシコ、ヤマユリ、ノコンギクなどが
次々と咲いて目を楽しませてくれます。





2010-05-14 (Fri)

どんぐりの苗、順調に生育! (2010年5月14日)

コナラとクヌギのどんぐりの苗が順調に生育しています。

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つくば産のクヌギの苗です。
すでに樹高15cmを越えたものもでてきました。

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栃木の馬頭産のコナラとクヌギの苗です。
こちらも順調です。

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いくつか虫に食われて発芽できないものもありますが、高い発芽率です。

自然界では、どんぐりはほとんど発芽できずに終わってしまいます。
乾燥すると発芽できなくなってしまうからです。
どんぐりを採取する時は、親木から落ちてなるべく一週間以内に拾って、
すぐに水に浸けます。
親木から落ちてしばらく炎天下にあったものは発芽できません。
そのため、どんぐりが木についている時から熟し具合を観察して、採取する時期
を見定めておく必要があります。
乾燥させずに適正な処置をして播種すれば100%近く発芽させることができるのです。

(関連ナーセリー便り:2010年4月21日



2010-05-14 (Fri)

田植えの済んだ田んぼとトウキョウダルマガエル (2010年5月14日)

ゴールデンウィーク中に田植えが済んだ田んぼでは、イネの苗がしっかりと根付き、
力強く育ちはじめました。

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ハウスの隣の田んぼです。
よく覗いてみると、アメンボやミジンコなどの小さな生き物達が活発に動いています。

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トウキョウダルマガエルも泳いでいました。
目と鼻だけを水面の上に出していますが、
こんな状態を見ると、カエルの顔の形が実に機能的にできていると
つくづく関心してしまいます。
もうしばらくすると、オタマジャクシがたくさん泳ぎ回ります。

注:関東地方にはトノサマガエルは分布せず、トウキョウダルマガエルのようです。

余談ですが、私は子供の頃(小学校低学年)、カエルが大好きでした。
近所の友達たちと近くの水元公園(葛飾区)に行って、オタマジャクシをたくさん
捕まえて、友達の庭の池や水槽で飼ってカエルになるまで育てるのに一生懸命でした。

オタマジャクシに足が生えて、手が生えて、段々としっぽが短くなって、カエル
の姿に近づいていく生長の過程を見るのがとても楽しかったのをよく覚えています。
その時、子供ながらにその友達たちの集まりを「オタマ協同組合」と称して、
夢中になって育てていたのは良い思い出です。





2010-05-14 (Fri)

ヤブデマリの花 (2010年5月10日)

植木畑でヤブデマリ(Viburnum plicatum var.tomentosum)が開花しました。

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ガマズミの仲間で高さ2~6mになる落葉低木で、本州(岩手県以南)、四国、
九州に分布し、朝鮮半島南部や中国にも見られます。
雑木林のやや明るい林内や沢沿いなどに生育しています。

20年以上前になりますが、植生調査で藪こぎをして山の中を彷徨った末に谷筋に出た時、
見事に開花している株と出会ってその美しさに感動したことを今でもよく覚えています。

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欧米では庭木としてよく植えられていますが、日本ではあまり利用されていません。
日本では、花が全て装飾花で手鞠のように見える園芸品種の「オオデマリ」が
もっぱら植栽されています。
(私はヤブデマリの方が好きです。)

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周辺部につく花は、花冠(花びらの集まり)が大きく目立つようになっているの
で装飾花と呼ばれています。
アジサイの仲間もこの装飾花を持ちますが、それは花冠ではなく、
がく片(花びらの外側で花びらを囲む部分。普通は緑色)が発達したものです。
ところがヤブデマリのものは花びらが大きくなったものです。(ガマズミ属の装飾花の特徴)
ただし、この花は雄しべも雌しべも機能しない「中性花」です。
中央の小さい玉のような蕾が両性花です。写真ではまだ咲いていません。
装飾花は、中央の両性花よりも早く展開して、虫たちを誘っているのです。

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上の写真では、中央の両性花が咲いています。
花冠が5裂し、5個の長い雄しべが確認できます。
この花が結実して8月頃には赤くなり、秋には黒く熟します。

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ヤブデマリの園芸品種にピンクビューティー('Pink Beauty')というものがあります。
この品種は、花の咲き始めは白く、次第にピンク色に変化していきます。
この品種の来歴は不明ですが、私の師匠は「一番最初にヨーロッパで見た。
おそらく日本から行ったヤブデマリからの実生選抜ではないか」と推察していました。
ヤブデマリの自生種の生産は極めて少ないですが、
このピンクビューティーは生産されています。



2010-05-10 (Mon)

カマキリの赤ちゃん、孵る! (2010年5月 1日)

今日(4/30)、カマキリの赤ちゃんが卵から孵化しました。

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産まれた時は体長1cmにも満たない小さな身体ですが、
親と全く同じ形をしています。

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これが3ヶ月後の夏の時期には10cm以上になっているのですから、
ものすごい生長のスピードです。

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見つけた時は孵化してから少し時間が経った後のようで、
赤ちゃん達はあちらこちらに散らばってしまっていました。
(植物はプンゲンストウヒ'ホプシー'。Picea pungens'Hoopsii')

1月6日の「ナーセリー便り」でも紹介しましたが、
カマキリは害虫を補食してくれる大事な益虫です。
蛾やその幼虫のイモムシやケムシをたくさん食べてくれるとよいのですが、
その前に、周りにたくさんいるアマガエルやカナヘビなどの餌食になってしまい
そうで心配です。

(関連ナーセリー便り:2010年1月6日2010年2月8日






2010-05-01 (Sat)