ナーセリー便り
灰皿ユニット (2012年5月14日)
灰皿を緑化したユニットのテイカカズラが満開になりました。
とてもよい香りを漂わせています。



このユニットは、東京タワーの喫煙コーナーに設置されたものと同じもので、
昨年6月に製作しました。
もうすぐ一年になります。
(関連記事:2011年7月26日)
植栽したテイカカズラは、伸びたツルをこまめにカットして脇芽を多く出すように
メンテナンスしています。
この作業を怠ると、ツルが伸び過ぎて節と節の間隔が空いて葉っぱの密度が薄くなってしまいます。
テイカカズラをよりよい状態に維持するには、潅水とこの作業がとても重要なのです。
2012-05-14 (Mon)
トウキョウダルマガエルの産卵 (2012年5月11日)
圃場の周りの田圃に水が入り、ほとんどの田圃で田植えが終わりました。
いよいよカエル達の産卵シーズンの到来です。
昨日(5/9)、植木の外置き場の排水溝の中で
産卵の準備に入ったトウキョウダルマガエルのペアを見つけました。

身体の大きな雌の背中に、ふた回りほど小さな雄がしっかりとしがみついていました。
雄はときどき頭を小さく小刻みに揺すって、雌に産卵を促しているようでした。

今朝(5/10)気になって排水溝を除くと、昨日いたカエルのペアはいなくなっていて、
排水溝の底にたくさんの卵が産み付けられていました。
(資料によると1回に1,300~2,200個の卵を産むそうです)
産卵後、親ガエル達は深い排水溝をよじ登って立ち去ったのでしょう。


この排水溝は、古くなって使わなくなった5×緑ユニットの金網を埋め込んで作ったもので
深さは1mです。
雨の時は一時的に水が溜まりますが、すぐに水が引いてなくなってしまいます。
産みつけられた卵から無事にオタマジャクシが孵って育つには、
人為的に水を入れ続けなければなりません。(朝と夕の一日二回)
オタマジャクシが孵ってある程度成長したら、網ですくって隣の田んぼに移そうと思います。
それまで新しい仕事が増えてしまいました...
〈追記〉
田植えシーズンになって田圃に水が入れられると、
カエル達は産卵期を迎えて毎日賑やかに鳴き続けます。
そして田んぼに水が入るや否や産卵が始まります。
このカエルや卵から孵ったオタマジャクシの多くは、
里で暮らす他の生き物に食べられてしまいます。
しかし、その命によってたくさんの生き物達が支えられているのです。
翻って考えてみると、毎年繰り返される当たり前の農作業の営みが、
里に暮らす生き物達の命を支えているのだとしみじみと感じてしまいます。
2012-05-11 (Fri)
大形案件ユニットの出荷始まる (2012年5月10日)
2月下旬からゴールデンウィーク前までの約2ヶ月の間に急ピッチで製作していた
ユニット274基の出荷が始まりました。


締め切りに間に合うかどうかというぎりぎりのスケジュールだったので、
3,4月はほとんど休み無しで作り続けました。
契約前の様々な交渉などでなかなかGOサインが出ずにスタートが大幅に遅れた案件です。
スタートが遅れても締め切りは変わらないという"よくあるパターン"です。
寒い時期に製作して、ハウス内で養生できずにそのまま外置き場に設置して
強い寒風にさらされたユニットも数多くありました。
そのストレスで側面に植栽したテイカカズラがたくさんの葉を落としました。
枯れてしまったのではないか?とずいぶんと心配したのですが、
ここに来て新しい葉を展開しはじめました。
瑞々しい新緑の状態で納品できるのは嬉しい限りです。

・暖かくなって新しい葉を展開してきたテイカカズラ
2012-05-10 (Thu)
シロダモの新しい葉っぱ (2012年5月 9日)
ゴールデンウィーク近くになると常緑樹の新しい葉が展開してきて
落葉樹の新緑と相まって芽吹きの瑞々しさが際立ってきます。
その常緑樹の中では、シロダモ(Neolitsea sericea)の新葉の美しさが抜群です。
間近に見るとその美しさに感動してしまいます。
(関連記事:ナーセリー便り2010年11月25日)
ビロードのような美しい銀色に光る毛をまとっています。




・2年目の苗の新葉

・3年目の苗の新葉
関東ではシロダモの生産がすっかり少なくなってしまいましたが、
新緑の美しさと秋に熟す赤い実に加えて白く目立つ葉裏など、
魅力的な特徴を兼ね備えているので、
もっと使われて欲しい樹木の一つだと思っています。
2012-05-09 (Wed)
お花見 (2012年4月19日)
春の桜のシーズンはいつも忙しいので、これまでスタッフ(レディース)の皆さんと
お花見をしたことはありませんでした。
ところが今年はフランス人研修生のルディーさんが、"お花見はしないのですか?"と尋ねるので、
急遽昼食会を兼ねて「お花見ランチ会」を開催することにしました。
場所は圃場の隣を流れる小貝川の8kmほど上流にある福岡堰です。
福岡堰は1625(寛永2)年に小貝川をせき止めて作られた農業用水確保のための堰で、
現在も下流域の水田の用水源となっています。
この堰と小貝川の間を流れる用水の堤には、1.8kmに約550本もの桜(ソメイヨシノ)が
植えられていて、茨城県内でも有数の桜の名所になっています。

11時半に午前の仕事を切り上げて、お弁当を持ってお花見ランチに出掛けました。
ルディーさんは、ご両親がフランスから持参してくれた本場のフランス
ワインを差し入れてくれました。

ヨーロッパでは花見の習慣がないようで、とても楽しそうに"Nice Tradition !"
と言っていました。


ルディーさんの提案で、思い掛けずに楽しい一時を過ごすことができました。
毎年の恒例行事にしようと思います。

2012-04-19 (Thu)
アマガエルの休息 (2012年4月18日)
2月17日のナーセリー便りでご紹介したように、
今年は冬の間に外置き場で見つけた冬眠中のアマガエルをハウス内に移動して保護してきたので、
ハウス内のアマガエル密度がとても高いです。
灌水する時など、水がかかるとあちらこちらでピョンピョンと跳びはねます。
圃場の周りの田んぼには4月25日から水が入れられますが、
そうするといよいよ産卵シーズンの到来です。
シロダモ(Neolitsea sericea)の葉の上で休息しているアマガエルを見つけました。

フキ(Petasites japonicus)の葉の上でも休息していました。
2012-04-18 (Wed)
チューリップとその仲間のアマナ (2012年4月17日)
先日、知り合いの生産者からチューリップの苗をいただき、
レディースの皆さんと分けて、各自自宅のお庭で楽しむことにしました。

チューリップは西アジアの原産とされ、トルコ地方で古くから栽培されていて、
トルコからヨーロッパに渡ったのは16世紀以降とのことです。
ヨーロッパに紹介したのは神聖ローマ帝国のトルコ駐在大使ブスペックという人で、
イスタンブール付近でチューリップ栽培を見た時、その名をトルコ人に尋ねると、
花の形がツルバン(ターバン)に似ていると言ったのを花の名前と勘違いして、
以来それが伝えられてチューリップと呼ばれるようになったそうです。
チューリップはイギリスやフランスに渡り、やがてオランダでは1630年代に投機の対象となり、
「チューリップ狂時代」が起こったほどだそうです。
日本には江戸末期の文久年間(1861~64)に紹介され、日露戦争の頃に栽培が広まり、
1919年に新潟県で球根の栽培が始まったそうです。
現在は新潟県と富山県を中心に日本海側の各県で1億数千万球以上生産しているとのことです。
(参考・引用:『週間朝日百科 植物の世界109号』朝日新聞社)
そのチューリップの仲間で日本に自生する植物としてアマナ(Tulipa edulis,Amana edulis)と
ヒロハアマナ(T.latifolia,A.latifolia)の2種があります。
元々はチューリップ属に含まれることが多いのですが、
特徴的な形質を備えていることから独立してアマナ属として扱われることもあります。
そのアマナが、圃場と隣接する小貝川の土手に群生していたのですが、
数年前の土手のかさ上げ工事後、見つけることができなくなっていて
絶滅したのではないかとあきらめていたところ、
今年十数株生き残っているのを見つけました。(良かった~!!)
アマナは「甘菜」の意味で、地下に細い鱗茎があり、これを食べると甘いのでこの名がついたそうです。
鱗茎の他に、若葉も食用とされ、生食できて、味噌をつけると酒のつまみに向くそうです。
(私はまだ試していませんが...)
アマナは湿った草むらに生え、春に十分に光りを受ける明るい環境を好みます。
夏には葉が枯れてしまう「春植物」なので、他の草に覆われても平気です。
これからも生き延びて、増えて広がっていくことを願ってやみません。

毎年見守っていこうと思います。
2012-04-17 (Tue)
カマキリの赤ちゃん、孵る!その2 (2012年4月11日)
先日(4/4)、ハウス内でオオカマキリの赤ちゃんが孵化しました。

屋外では毎年ゴールデンウィーク前後なので、約1ヶ月早く孵化したことになります。
ハウス内には小さな虫がたくさん出てきているので、餌には困らないでしょう。


この一つの卵鞘(らんしょう)の中に数百個の卵が産み付けられている
というのですから驚きです。
どんどん害虫を食べて大きくなってもらいたいものです。

2012-04-11 (Wed)
モクレン'サヨナラ' (2012年4月 8日)
今年もモクレン(マグノリア)の品種'サヨナラ'(Magnoria'Sayonara')が咲きました。

サヨナラは2010年4月21日のナーセリー便りでも紹介しましたが、
ブータンなどのヒマラヤ地方に自生するマグノリア・キャンベリー(Magnolia campbellii)と
シモクレン(M.quiquepeta)やハクモクレン(M.heptapeta)などの交雑によって
生み出された園芸品種です。
クリーム色の大きな丸弁の花が特徴で、花弁の元が赤味を帯びます。

若木のうちからたくさん花を咲かせるので、鉢植えで十分に楽しめます。
根強い人気があって、毎年ポツポツと売れていきます。
圃場にもいよいよ残り3本となってしまいました。
来年はまた少し繁殖しようと思います。

2012-04-08 (Sun)
深山含笑(ミヤマガンショウ) (2012年3月26日)
3月初旬からハウス内で「深山含笑」(Michelia maudiae)が満開です。
この植物は中国南部(湖南省など)が原産のオガタマノキの仲間です。
常緑で芯が立つ端正な樹形となり、早春に美しく香りのよい大きな白い花を咲かせます。
一つの花の寿命はあまり永くありませんが、花付きがとてもよいので
2m以上に成長するとたくさんの蕾を持って次から次へと花を咲かせて、
3月初旬から5月頃まで花を楽しむことができるようになります。
都市部などで今後たくさん植栽されることを期待しているお薦めの樹木の一つです。
病虫害はほとんどなく、耐寒性も耐陰性もあります。
圃場のある茨城県つくばみらい市やつくば市は、
冬に-5℃ぐらいにまで気温が下がりますが、露地でも生育可能です。
ただし、寒風が強く当たるところでは葉を落としてしまいます。
しかし、枯れるということはなく、暖かくなると再び葉を展開します。
深山含笑は花に個体差があって、剣弁で開花後すぐに花弁を開ききるタイプや
丸弁でなかなか花弁を開かずに抱え咲きするタイプなどがあります。
・剣弁タイプの花です。開花後すぐに花弁を開きます。
・丸弁タイプの花です。抱え咲きでなかなか開き切りません。
・幅の広い丸弁で存在感があります。
その中で大輪で丸弁の品種が選抜されて、'白嶺'と名付けられています。
また、半八重で花弁の多い品種が'銀嶺'と名付けられて流通しています。
さらに、まだ流通していませんが、花の色がピンクの品種も作出されています。
今後楽しみな樹木です。
深山含笑の花を「かっぱの一輪挿し」に活けてみました。
※この一輪挿しは岩手県遠野市で購入したものです。
2012-03-26 (Mon)











