2009年10月の記事
秋の恵み2 新米届く
2009-10-22 (Thu)
「つり鐘の蔕(へた)のところが渋かりき」
2009-10-15 (Thu)
柿が色づき始めてきた。
柿といえば
「柿食えば鐘がなるなり 法隆寺」
が何といっても有名だが、私は同じ子規の句でも、この「つり鐘」のほうが好みである。
病間の子規が、京都の僧侶からお見舞いにもらった「つり(釣り)鐘」という柿を食べ、そのお礼代わりに読んだという句だという。
食べた柿の、その蔕のところが渋かった。ただそれだけのこと。
でも、このときの子規は不治の病に侵されていた。
近づいてくる死を前にして、これが最後の柿かもしれないと思いながら、はじめての口にした品種の柿のヘタのところが「渋かった!」。
それはきっと子規にとっては、「大発見」な出来事だったに違いない。
病床にありながら、健康的だった子規の晩年の生き方は「仰臥漫録」などの書物を読めば歴然である。
淡々と何気ないようにみえる句のどれもが、いつ読んでも味わい深く、すがすがしい気持ちにさせてくれる。
さて、今月の句会の兼題は「柿」......
同郷の大先輩でもある子規に敬意を表して何とか 「会心の句を!」と思ったのだか、これがなんともデキナイ。
柿届く 15万石 城下より
ちょっとおふざけっぽいかな~思っていたのに、2人が点を入れてくれたので、ちょっぴりうれしかった。
さすがと思える柿の句がいくつもあったので、こっそりご披露。
木守柿と名前を変へてひとつ柿 桃兎
モノクロの里に灯りし熟柿かな 静夜
柿は晩秋の"ともしび"だと実感した次第。
結
その嘘は罪ですか。
2009-10-08 (Thu)
棚田が広がる小さな村。
コンビニひとつなく、住民の大半は高齢者。
この村に赴任した一人の医師。
村人から神様、仏様と頼りにされていたこの医師は、
実は医師免許を持たない贋物だった・・・。
「ディアドクター」
先日有楽町のシネカノンで笑福亭鶴瓶主演のこの映画を見た。
本音と建前。
生と死。
都会と田舎。
老人と若者。
善と悪。
本物と贋物。
自分の中にも相対するものが存在し、
白か黒かつけられないことに戸惑う自分がいて
そんなことにがむしゃらになったり、びびったり、意地になったりする自分もいる。
そんな気持ちのゆらぎを丁寧に丁寧に紡ぎだした映画だと思う。
ちょっと考えさせられたのです。
本当に大切なことって何だろう・・・
本当のことって何だろう・・・
観たあとは
自分や他人に対して優しくなれる、
そして、ちょっぴり刺さる映画でした。
萩や小萩
2009-10-07 (Wed)
秋の恵み1 山栗届く
2009-10-06 (Tue)